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知っておきたい【家具の基礎知識】木材編②
こんにちは。
今回は、知っておきたい【家具の基礎知識】木材編②ということで、家具や家の床などに使われている日本原産の日本材についてです。
★日本材★
【ナ ラ】
木目が日本人好みで美しく耐久性も良いため、日本の洋家具の代表的な樹種です。フローリングに多用され、新築建材としても必ず知っている木材名の一つになっています。家具用材では評価が高く高級家具に使われています。また世界一良質なナラ材は、日本の北海道から産出され、ヨーロッパに輸出されているとも言われています。
【ブ ナ】
木肌が白く細かくて弾性に富んだ木材で、曲げ木に最も適した木材です。昔は、狂いやすいため、家具用としては使われなかった木材ですが、今では乾燥技術の発達により、楽器、家具に多用されています。日本の広葉樹の中で最も多くポピュラーです。日本全土にあり、中でも東北地方に多いです。白神山地のブナ林(世界遺産)は有名です。
【ケヤキ】
古木ほど、小柄で優雅な木目が表われ、その美しい文様は、古来より日本人に愛されてきています。神社、仏閣等にまた、日本建築の床の間や大黒柱等に広く使用されて、その家を守り、繁栄させると言われ、伐採が進み今日では貴重な木材となりました。日本の現有する古木は、何処に何年物があるのか、登録されているとも言われています。
【タ モ】
木目の美しさを生かし、和家具用の材料に向いています。粘り強い木材で、同属のアオダモがバットに使われているのは有名です。ケヤキに比べると、やや木目は細かいですが、ケヤキの代替え材として多く使われています。建材では、タモのことをタモゲヤキともいわれています。
【セ ン】
ケヤキ・タモに木目が似ているので、ケヤキ・タモの代替え材として和家具に多く使われていますが、材質は白く柔らかい。建材ではケヤキの代替え材として使われる場合が多く、センのことを新ケヤキと称しています。一般的な家の床の間に多く使われています。
【キ リ】
材質は白く軽く柔らかで、吸湿・吸水性がいいので、火災などで放水されると水分も多くなり燃えにくくなります。狂いにくく防腐効果もあり、昔から大切な着物を収納する婚礼タンスの材料に使われており、大切な物、高価な物は今でも、桐の箱に入れる風習は受け継がれています。桐の原産地は中国大陸といわれ、日本では、飛鳥時代に各地で植栽されるようになりました。北海道南部から鹿児島まで分布生育していますが、岩手県の南部桐や福島県の会津桐は有名です。
【サクラ】
サクラは静かな木目で木肌は細かいのが特徴です。ヤマザクラを代表に真直ぐ成長するのは無く、途中で枝分かれ等により、幅の広い材料、長い材料がとれず、家具用材としては使えない為、工芸的価値のある物に使われ、家具としての使用はほとんど無いと言えます。
【カ バ】
サクラの木肌と似通っているため、婚礼用家具では、カバ材で作られた家具をサクラ(商品名)と呼称されている。木材の市場では、カバとサクラの明確な区分がされていないと言われています。木材には商品名で呼称されている物も多いのが現実です。
以上が日本原産の日本の代表的な木材です。大切な資源である木材と長く付き合うためにご参考にしていただけたらと思います。
木材編③へつづく
2016年12月9日