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知っておきたい【家具の基礎知識】木材編③
ようこんにちは。
今回は、知っておきたい【家具の基礎知識】木材編③ということで、海外の代表的な木材について。
★南洋材★
【ラバートリー】
ゴムの樹液採取後、毎年一定量焼却処理されていた材を、近年の乾燥技術の駆使により、家具用材そして建築用材として使える様にした最も環境にやさしい材です。
【ラワン】
南洋材の代表格。主に合板に使われ、合板の大半を占めます。防虫処理をしないと虫害を受けやすいという欠点があります。国内に原木の輸入はできず、現在は合板の輸入になっている。
【マトア】
重硬材であり木肌は粗く割れやすいが、乾燥技術の発達により家具用材として使われるようになりました。日本へ輸入される材は大半がソロモン島より入荷し、その地名を取り、ソロモンマホガニーとつけられていることもあります。
★北米材★
【ハックベリー】
黄色がかった色合いで、はっきりした木目を持ち、欧米では建材(主にドア・キッチン・キャビネット)または家具に多く使われ、最近でははっきりとした木目が日本人に好まれ、多く輸入されている木材のひとつです。
【ホワイトアッシュ】
日本の材料では、トネリコ(タモ)に近いもので、アッシュの中でクリーム状の白色のものをホワイトアッシュと言いこれが、最も家具に適しており、木目がきれいで粘り強い木です。明るい茶色の色をしたものは、アッシュと呼ばれ建材に向いています。
【ホワイトオーク】
オークとは、アメリカの東半分で豊富に育ついくつかの種類の総称です。なかでもホワイトオークと言われるものが、日本のナラに近いです。心材の細孔は液体を通さないのでウイスキーの樽に適しています。また、レッドオークと呼ばれる材は、木質はきわめて多孔性であるため、緻密な樽には向きません。木目の出方は、やはり北海道のミズナラには及びません。
【メープル】
日本の材料では、カエデ科、イタヤカエデ、モミジに一番近いです。どちらかといえば白っぽい木で塗料ののりも良く、色々な表情を作り出すのに適しています。メープルには、ハードメープル、ソフトメープルがあり、硬さが大きく違います。家具用材としてはどちらも向いていますが、フローリング材には、やはりハードメープルが向いています。
★世界の銘木★
【マホガニー】
熱帯地方に群生し、材は硬く木肌はやや粗く、加工性・耐久性がよく、狂いが少なく、磨けば磨くほど美しい光沢が生まれます。家具・指物に最適の材です。その代表的なものがホンジュラスマホガニーですが、現在では伐採禁止となっています。近い材料として、「サペリ」や「アフリカンマホガニー」などが使用されています。
【チーク】
世界で最も価値のある木材のひとつと言われるほどです。材質は均一で、木目は美しく割れが少なく材の耐久性は強いですが、油分が多く加工は困難であり接着は難しいです。材の特徴を生かして、船の甲板や家庭の水周り(キッチン)には適した材料のひとつです。
【ローズウッド】
木肌は緻密で、光沢・色調ともに美しいが加工がしづらいです。世界的に貴重材で入手が困難です。生育する土壌により木肌が黒っぽく現れるものもあり、呼称は地名をとってつけられることが一般的です。洋家具に使うとき「ローズウッド」と言われています。
【ウォールナット】
人間が木の中で最も馴染みを感じる木目と色を持ち、光沢があり、耐久性に優れている材です。価値観が高まれば高まるほど似通った木材を〇〇ウォールナットと称し使われています。現在では、本物がどれなのか判らないとのことも。日本の材料では、クルミ(オニグルミ)が同属木材です。
最後に、「世界の銘木」といわれる理由とは、
★生育するのに年数が掛かり再生に時間が掛かる。(希少価値)
★生育するのに年数が掛かるため、材が緻密になり、硬く重くなる。
★塗装をしなくても綺麗な色を持っているので、磨けばされに価値は増してくる。
ということが理由です。
自然の限られた貴重な資源を大切に使い後世に繋げたいですね。
知っておきたい【家具の基礎知識】木材編④へつづきます。
2016年12月14日