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知っておきたい【家具の基礎知識】木材編⑤
こんにちは。
今回は、引き続き家具の基礎知識・木材編⑤をお送りいたします。
5・【製材による名称】
〈木 口〉と〈木 端〉
樹木を輪切りにした面を木口(こぐち)と言います。
年輪は円形状に現れ、割れが生じやすいです。
板状に製材した長さ方向の側面を木端(こば)と言います。
〈柾目〉
樹木の芯寄りに添って挽いたものを柾目(まさめ)と言います。
年輪は平行になり直線模様になります。狂いは少ない。
〈板目〉
年輪に接するように挽いたものを板目と言います。
年輪は曲線模様になります。
巾広材が取れ、木目がいろいろ現れ美しい模様となるが、狂いが多いです。
〈節〉
節とは枝の跡で、人工的に枝打ちしたところに新しい樹皮が覆いかぶさり出来る生き節(きれいに現れる)と、枝が折れて出来た死に節があります。
〈入り皮〉
ラバトリーや、漆の様に樹液を採るため、樹皮に傷を付けられたものは、年々新しい皮が覆われていきます。これを板状にすると、樹皮が中へ入り込んだ変化の富んだ表情が表われます。これを入り皮と称しています。
製材方法に工夫を凝らして確保された貴重な入り皮材は異なる表情を醸し出し個性的な味わいとなります。
〈ふ〉(放射組織)
木が成長する過程で、地中から養分水分を吸い上げたものを、木の外周部辺材方向へ養分供給する管。
板目では、点々と現れる(ブナのごまふ)、柾目面に帯状に現れこれを(とらふ)と言います。ナラに多く見られます。
★木材ひとつひとつにあらわれる表情は、その材の育った環境や製材の仕方等により異なり、同じものは対に取れないし現れない、世界に一つだけという貴重な天然素材である所以です。
今回はこの辺で。
次回は木材編⑥をお送りしたいと思います。
2017年1月20日