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手織り絨毯

2016年10月22日

こんにちは。

手織り絨毯が生活の知恵から生まれてからおよそ4000年以上の悠久の時を経て、「家具の宝石」とまで進化を遂げて現在に至るわけですが、床に敷く絨毯やソファなどに掛ける一般的な絨毯の他に、イランのタブリーズ地方では、「タペストリー」が誕生しました。

その頂点に君臨する工房が【アリナサブ工房】です。

イラン本国はもとより、ヨーロッパ各地に名を轟かせる「アリナサブ工房」の作品は、【絵をも超える美しさ】と絶賛されています。

 

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【アリナサブ工房】は、途中までセスナ機で行って、こそから徒歩にて二時間以上かけて山越えをする奥地にあります。まるで、自然の中にあるアトリエです。

 

こちらは【アリナサブ工房】作品の【馬の絨毯】です。

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これは「絵」ではありません。下から一列ずつ結び紡いでいく絨毯です。絵なら輪郭を描いて色を付けて・・・・という感じにできますが・・・。絨毯なので、一列ずつ結び紡いで作品を仕上げていくわけですが、画像で見るより、実物は本当に凄いです。まるで今にも飛び出してきそうなくらい躍動感が伝わってきます。

約80㎝ × 60㎝の大きさがありますが、糸の染めから完成まで約3年かかります。

 

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※お客様へ納品時の写真です。

有名な某イタリアンレストランのオーナーさまにご購入頂きました。

同じ影絵の型枠を使って紡いだ馬の絨毯は、世界で8枚しかありませんが、そのうちの3枚は当社よりご成約頂きました実績があります。※現在完売です。

 

 

下のわんちゃんの絨毯ですが、お客様よりの希望により実現いたしました世界で一枚の絨毯です。まず、わんちゃんの写真をお預かりし、背景の要望などをアリナサブ工房のデザイナーに伝えて図面を作成。その後、使用する毛糸の(約90色)染めに半年、そして1年半ほどで織り上げます。オーダー頂いてから約2年ほどお待ちいただきました。

 

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ポンタ③お客様のご自宅にて。

 

↓こちらは、先日お客様へ納品ホヤホヤの額仕上げのペルシャ絨毯です。もちろんアリナサブ工房の作品となります。イランより織り子さんが来日して、実際に京都の【修学院離宮】へ赴き写真を撮り、それをもとにアトリエで作成しました。こちらも出来上がるまでに2年から2年半程掛かりました。

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まるで風景画のように見えますが、ひと結びひと結び紡ぎあげたペルシャ絨毯です。前面にガラスが張ってないので、あれ?って思う方もいらっしゃるかと思いますが、まず絨毯とはなかなか気付かれません。

アリナサブ工房の織り子さんは、ウールの糸を1cm角の中に100結びできる器用さと、ずば抜けた感性の持ち主でないとなれません。

 

↓虎の絨毯です。日本画でもおなじみの猛虎は、万国共通「八方睨み」の魔除けとしても人気が高いです。出入りの多い玄関などの入り口やみんなが集うリビングなどに飾られることが多いです絨毯です。こちらも先日額装に仕上がり納品させていただいた作品です。

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どれもが世界に一点しか存在しない手織り絨毯。そんな中でも観賞用の額やタペストリーは先祖代々後世に受け継いで欲しい逸品です。

 

 

 

 

 

2016年10月21日

こんにちは。

最古の家具「ペルシャ絨毯」~その②~です。

今回は、「絨毯のサイズ(名称)について」です。

よく巷で、「ラグ(rug)」と耳にするかと思いますが、こちらは床に敷く敷物のことをさす大雑把な表現で、商品名やサイズのことではありません。「ラグ」=「部分的な敷物」って感じです。イギリスなどでいう「ラグ」の大きさは、日本の畳一枚から三枚くらいの大きさの敷物のことをいいます。日本では「ラグ」や「ラグマット」という商品名として(誤表記で)機械織りの化繊や羊毛を使った敷物が安易に購入できますが、ダニの温床となるだけですのでお気を付けください。後々高くつきます。

横道にそれましたが、ここからは、本題の「手織り絨毯のサイズの名称」についてです。手織り絨毯発祥の地「イラン」にて古くから(およそ4,000年以上)つづく、手織り絨毯のサイズの名称を下記へ記します。

【ポシテイ】———-約600㎜ × 約900㎜ 以下のサイズ

【ザロチャラク】—–約800㎜ × 約1250㎜

【ザロニム】———約1000㎜ × 約1500㎜

【ドザール】———約1350㎜ × 約2000㎜

【パルデ】———–約1700㎜ × 約2500㎜

【ガリ】—————約2000㎜ × 約3000㎜ よりも大きいサイズ

【ケナーレ】——–約1000㎜ × 約3000㎜~5000㎜(廊下敷)

です。

日本での手織り絨毯は、玄関に【ポシティ】サイズのものや、リビングやソファの前に【ドザール】サイズのものが多く使われています。

手織り絨毯はどれも多少の誤差があるので、機械織りの製品のような正確なサイズではありませんが、それがまた手作りの良さでもあると思います。

手織りの絨毯をお探しの際は、上記のサイズを参考にしてください。

 

 

 

2016年10月10日

こんにちは。

近年日本の住宅事情も「輸入住宅」や「畳より床」、という風に変わり、新築のお家で畳のある家を探すのも大変になってきました。そこで【床の必需品】と言われ、ヨーロッパでこよなく愛されている【最古の家具】=【手織り絨毯・「ペルシャ絨毯」】について書いていきます。

まず私自身、手織り絨毯のことを冒頭に挙げた【ペルシャ絨毯】=【床の必需品】とは結び付かず、【ペルシャ絨毯】=【華やかな贅沢品】と思ってました。最初の出会いは、16年前のドイツのホテルです。ロビーの前や部屋などに敷いてありましたが、意味までは深く考えられませんでした。その後もベルギーやスイスやイタリアなどで泊まっていたホテルとかに敷いてあるのは覚えてますが、という程度だったことを思い出します。

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※こちらはイランのホテルロビーです。

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ペルシャ絨毯と出会った当初は、アパレル関係の仕事をしていたのですが、意外とミラノやパリで開かれるコレクションでデザイナーが使っていたのを思い出します。当時思い出すのは、ジャンニヴェルサーチ・ドリスヴァンノッテン・ダークビッケンバーグ・ジバンシーなどがお城でのコレクションを開催したときに、石畳の上に敷かれたペルシャ絨毯の上を颯爽とウォークするモデルがかっこよかったなと思い出します。そのイメージが強く、ずっと【華やかな贅沢品】という感じが強かったのを思い出します。

その頃から手織り絨毯が気になり始め、当時、某イタリア人デザイナーが言った「私も学生時代、家のペルシャ絨毯で色使いを勉強しました。ヨーロッパの多くのインテリアコーディネーターやデザイナーを目指す者たちは、色使いも含めて、必ずペルシャ絨毯の勉強をしています。」と、このことがきっかけでペルシャ絨毯の魅力にのめり込んでいきました。

それから、その道の先人達に手織り絨毯について聞いてみると、紋様も様々で、伝統的な紋様で紡いだ絨毯や、進化した紋様で紡いだ絨毯など、その様々な紋様・使われている色にも色々な意味があるということを教えて頂きました。

そしておよそ四千年もの歴史が【手織り絨毯】にはあるということにも気づき驚かされましたが、手織り絨毯の生まれた理由が、砂漠という過酷な環境下で生き抜くための【生活必需品】として誕生したことにも驚きました。

もともと羊を牧畜していた遊牧民が、羊の刈った毛を叩き綿状にしたものを地面に敷き座ったり寝たりしていたそうです。そして長く使えるように、綿状から糸にして編み紡いで出来たものが手織り絨毯の始まりです。

ウール(羊毛)の手織り絨毯は、常温18℃。日本でも夏の猛暑ではひんやり、冬の極寒では暖かく、室内の湿度調整、消音効果、床暖房の熱高率、土足で平均100年使用できる耐久性など、地球にも優しいエコな家具なんだなと知ることができ、家具好きな私は・・・・・気付いたら(小さいサイズや大きいサイズのものを合わせて)10枚以上使っていることに気付きました(笑)

今回はこの辺で。これから少しずつ絨毯の魅力を伝えていけたらと思います。